適切な色管理とオンデマンド印刷

※2014年09月27日に掲載された記事です。

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適切な色管理とオンデマンド印刷

 

「オフセット印刷で刷られた色に対して、オンデマンド印刷の色を合わせてください」
というお客様からの問い合わせをよくいただきます。
データは同じため、仕上がりも同じように完成するともちろん思われますが、
実はたいへん難しいことなのです。

 

オフセット印刷とオンデマンド印刷の印刷方法の違いとは?

 

オフセットは、インキ(液体)、オンデマンドはトナー(粉状)で印刷をします。
インキ(液体)を紙にしみ込ませて乾燥させて印刷されるのがオフセット印刷。
トナー(粉)を紙に静電気で付着させて、熱で溶かして印刷するのがオンデマンド印刷です。
同じ4色(CMYK)でも色を定着する方法が異なります。


「では、どのように色の品質を管理をしていくのか?」

オンデマンドプリンターで印刷する時に、キャリブレーションを行います。
キャリブレーションとは、色の調整をすることです。

紙にはいろいろな種類があり、同じ白色でも少し黄色がかっていたり、
青色がかかっていたりと、色が異なります。

同じ色でも紙の種類によって、印刷された時の色の見え方が変わります。
そのブレを調整するのが、カラーキャリブレーションです。

 

印刷で使用する用紙を、プリンターにセットします。
測色用のキャリブレーション用のテストチャートを出力します。
測色機(i1 アイワン)を使って、色を測定します。
測定の結果は、プリンターのサーバーのソフトで微調整されます。

 

オンデマンドプリンターは、温度や湿度で色が変化します。
校正でプリント出力して、数日後に本刷りをする場合、
同じ条件で出力しても色が変化する場合があります。
それを防ぐためにも、キャリブレーションは不可欠です。
また校正時と同じ条件で出力しても、色が合わない場合もあります。
しかし、キャリブレーションをすることで色のブレを最小限に抑えることができます。

 

オンデマンドで印刷する場合、色のキャリブレーションを行うことで、
刷り出しの色を確認することができる。
そして、用紙変更の際の色のズレを数値化し、客観的に判断することもできる。
そうすることで、印刷機がどういう状態かを確認しながら、オフセット印刷で刷られた原稿に
合わせ込んでいく方法があります。

 

その色の合わせ込みの方法は、また改めてご紹介させていただきます。