色域とオンデマンド印刷

※2014年10月7日に掲載された記事です。

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CMYKの4色からできる印刷物

オンデマンド印刷でもオフセット印刷でも、基本は4色で印刷されています。

C(シアン) M(マゼンタ) Y(イエロー) K(ブラック)

この4色のことをプロセスカラーと言います。

4色の網点(小さな点)が、重なって様々な色や写真が印刷されます。
オフセット印刷では、プロセスカラーの他に、金色や銀色、蛍光色などの
特色インキを使用することができます。

 

【オフセット印刷の特色インキとは?】
特色インキとは、再現したい色を調合して作るインキのことです。
プロセスカラーの4色では印刷できない色域を表現できます。
特色インキは、印刷条件に左右されることなく、一定した色を再現できるので
会社名やロゴなどに使用されます。

 

色のデータ変換

オンデマンド印刷では、金色や銀色、蛍光色などの特色を再現できません。
しかし、デジタルカメラで撮った写真に使われるRGBの色域に近い色を再現することができます。
弊社のオンデマンド機では、RGBの写真データを美しく自然に補正し、
最適なCMYK画像へと変換しています。

オンデマンド印刷では、色をCMYKの4色に変換する必要がないため、
CMYKに分解した時に出る色のくすみがほとんどでません。
100%同じ色が再現できるとは言い切れませんが、オフセット印刷では表現できない
色域の色を印刷することができます。

 

データ作成で注意するべき点

オフセット印刷用の色校正を、オンデマンド印刷で出力して、
本番のオフセット印刷と色が違うということがありました。
オンデマンド印刷でCMYKに変換していない写真データを出力した時の色が、
オフセット印刷では完全に再現できないため、色がくすんでしまったのです。
オンデマンド印刷を校正として使う場合は、カラープロファイルを設定します。
プロファイルを設定することで、オンデマンド印刷でもオフセット印刷に近い色で
印刷することができます。


【色校正とは?】
色校正とは、印刷物の仕上りの色を事前に確認する作業です。
オンデマンド印刷では、本番で使用する用紙に印刷できるので、
実際の紙に印刷された色のイメージを確認することができます。

 

オフセット印刷の場合、
CMYKの4色または特色版と、分解できるようなデータ作成が必要です。
オンデマンド印刷では、データをRGBからCMYKに変換しなくても自動でCMYKの色に変換して
印刷することができます。

オンデマンド印刷は、オフセット印刷より広い色域での印刷ができ、
オフセット印刷の色に近づけることが可能です。
オンデマンド印刷ならデジタルならではの鮮やかな色を再現することもできます。