パッケージのリサイズ

※2020年08月31日に掲載された記事です。

 

いま、流通しているパッケージの変更。
変更する理由はいろいろありますが、多いのは商品サイズの変更に伴うパッケージの修正でしょうか。そのときに注意しないといけないことがあります。

 

 

内箱の寸法変更による、外箱の寸法や重量なども見直す必要があるので、送料も変わるかもしれません。ここではパッケージのリサイズの進め方を確認しましょう。

 

<パッケージサイズの変更の流れ>
1.商品寸法の確認
2.パッケージの寸法変更
3.白ダミーの作成
4.印刷データの修正
5.印刷用紙寸法の確認
6.木型の修正と製作
7.そのほかの確認

 

まず、商品の採寸。従来のパッケージとどれほど差があるのかを確認します。多少のサイズ変更による差では、紙の厚みを変える必要はないかもしれませんが、そこも含めて再度検証します。仮に紙の厚みを変更する場合には、予算に大きく影響しますのでご注意ください。

どれだけ寸法が変わったかを確認できたら、変更依頼です。仮に幅10mm、高さ5mm大きくなるキャラメル式パッケージの場合、4面あるので幅は40mm大きくなります。サイズの変更を終えた設計でカッティングをし、白ダミーを作成します。

これで実際に商品を入れてパッケージとして問題ないかどうか検証します。余談ですが、カッティングは実機での打ち抜きではないため、若干の誤差があります。本当に精度の高い仕上がりを求める場合は、カッティングではなく実機校正をおすすめします。

 

 

リサイズを終えれば、印刷データもリサイズされた図面に落とし込みます。版下の修正を行う際は、ただ拡大縮小するだけでなく、バランスを見ながら調整する必要があります。修正を終えたあとは、実際に出力をして立体に起こしてどこの面を見ても違和感のないように念入りに確認する必要があります。

新しいパッケージの展開データをもとに面付の調整。パッケージは、大きい用紙に複数面付されていることが多いです。実は1丁ずつ印刷されているわけではありません、なかには展開サイズが大きいパッケージは1丁で面付されて印刷される場合もあります。

面付とは、お菓子のクッキーの型抜きのように、限られた紙サイズの中に効率よく並べる工程をいいます。この効率のいい面付によって、パッケージの単価に大きく影響します。

また紙の銘柄によってもサイズは微妙に変わり、使用する紙のサイズを確認しながら面付を効率よく行います。面付という工程はパッケージをつくる上でとても重要な工程です。リサイズすることによって、面付が変わり、紙のサイズや厚みを変更します。

 

 

次に、パッケージの展開サイズが変更できれば、型抜きするための木型の修正です。ここまでが大きなパッケージのリサイズの流れになります、既存商品のサイズを修正するといっても多くの工程を慎重に進めて「良品」が出来上がります。

弊社でもよくあるので、役割分担して進めたり、確認に時間がかかり作業期間が空いたりすると、途中の工程が抜けていたりして納期や品質に支障をきたすことがあります。新商品をつくる気持ちで、一つひとつ丁寧に進めていくことをおすすめします。